1.脚本の作成
まずは脚本を作成いたします。 自主映画の場合はキャスティング・撮影現場・カメラワ−クも限られているので、それらを事前に検討してから制作に臨みます。 ですから監督が自ら脚本を作るっていう場合が一番多かったですネ。 脚本・監督・カメラを1人でやるってパターンが一番多かったです。 僕の場合は監督・脚本・主役を1人でやってましたけど(笑)。 |
2.キャスティング
次にキャスティングを決めます。 大学時代は部員が100名以上いたので、結構キャラクター選びには困りませんでした。 実は芸能界と同じとまでは言いませんが、作品を作っているうちにカップル誕生なんていうことも多々ありました。 特に恋愛映画などでは、監督が自ら主人公をし、口説きたい女性をヒロインに起用するなんて事、よくありましたネ(爆)。 |
3.スケジュール
場所の移動とかも少ない、たとえば室内のみで済んでしまうような短編ならば「今から撮る」とかいうのもOKでしょうが、野外での撮影とかが多い作品ならば天候なども考慮してスケジュールを事前に決めておきます。 “誰かの部屋を借りる”とか“公民館を使わせてもらう”といったような場合も、もちろん事前に日程調整をしておきます。 |
4.撮影
さて撮影です、もちろんスタジオや大型の美術セットなどありません。 8ミリ自主映画の撮影は、ロケ(野外撮影)中心って事になります。 大学のキャンパスや重信川下流や大街道・銀天街、松山城などは良く利用しました。 この写真は監督の指示でカメラを回している15年前の僕(LEO)でございます。 どうよ、表情が真剣っしょ??っていうか若いっ! |
5.編集
現像から上がって来たリールを1本づつ鑑賞します。 でもって適当に必要なカットをシナリオどうりの順番に編集機材で並べなおします。 シナリオどうりに並んでいるわけですから演技とかカメラワークとかの流れは分かります。 さらに各カットを1コマ単位で細かくテープで繋ぎ合わせて完成です。 8ミリフィルムの場合は、だいたい1秒間に10コマ程度。 この1コマ単位が監督の腕の見せどころ、いつも徹夜作業でやってました。 まあ期間にして1週間ってところでしょうか? |
6.アフレコ
編集から出来上がったフィルムに、今度は音声とか音楽を録音していきます。 フィルムの上下には録音テープの部分があるので(2トラック)、映像を見ながら、まず1トラック目にマイクに向かって音声を入力し、2トラック目に効果音や音楽を録音していきます。 全員が集まれば音声は丸1日の作業なんだけど、効果音っていうのが大変。 波の音や風の音を録音しに行ったり、身近な小道具で音を作ったりと、これまた監督の地味な作業です。 |
7.作品完成
そうして作品はようやく完成。 この8ミリフィルムって1本1200円ぐらいします。 その一本で撮れる時間はたった3分間、しかも取り直しはできないし現像があがるまで出来を見ることはできません。 現像代も1本700円強しましたので、3分フィルムを回すごとに2000円は必要だったのです。 30分映画を制作しようものなら、ざっとフィルム代だけで10万円は必要でした。 貧乏学生だけに、そんな完成作品は、我が青春の宝物だったのです。 |