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愛媛温泉基礎知識

愛媛温泉全国評価

天然温泉基礎知識

源泉掛け流し温泉



愛媛三大温泉湯里

湯里 道後温泉郷

湯里 鈍川温泉郷

湯里 湯ノ浦温泉郷

 

 統計的な話

 日本全国温泉天国、そう日本人は温泉が大好き。 さてさて、ところで一番温泉が多い温泉地帯は、いたい何処ぞや? 多ければいいという訳ではないが、なんと鹿児島県、ついで長野県、でもって北海道に大分という順番。 一番少ないのは沖縄県で、なんと愛媛県は30番目なのだ。 上位から3分の2に位置するという事実に驚くなのである。 噴出量で言うと、やっぱり登別に代表される北海道と、別府の大分県がダントツだ。 愛媛県にいたっては北海道のなんと20分の一の量しか温泉が湧いてきていないのだヨ。 しかも通常25度以上が良質天然温泉といわれる中、愛媛県だけが25度以下の冷泉が多いという事実も見えてくる。 2万6千源泉のうち、200源泉。 6300公衆温泉施設のうち、60施設。 全国津々浦々の100分の一にも満たない愛媛県の温泉事情、それが現実なのである。

 そう、決して自慢できる要素のない愛媛県の天然温泉。 なのに、なぜ【温泉の街 愛媛】なのであろうか? 愛媛県民だけのオゴリなのだろうか? むむむ・・・これは検証せねば愛媛温泉事情は語れないな。

順位 県名 源泉
総数
温度別源泉数(度) 湧出量(L/分) 天然温泉
公衆浴場
-25 25-42 42- 水蒸気 自噴 動力
北海道 2200 200 545 1307 12 129,156 171,761 372
長野 1014 185 275 439 22 55,342 76,845 526
静岡 2289 74 300 802 3 14,509 103,746 342
30 愛媛 188 112 58 18 0 6,226 13,597 58
大分 4762 80 674 3594 413 103,017 163,211 322
鹿児島 2804 61 576 1910 257 54,710 145,318 545
47 沖縄 6 1 5 0 0 959 360 5
  総計 26509 3499 6443 13070 1057 827,918 1,809,156 6245

 
 
古来の温泉番付表


 愛媛県といえば道後温泉。 そして道後温泉といえば、日本最古の温泉である。 誰が何と言おうとも、この事実だけは全国に通用する、愛媛県民自慢の話なのである。 それじゃ〜、そんな歴史の中での道後温泉について調べてみると・・・なんと江戸時代・明治時代に発行された、全国の天然温泉BEST100の資料に、な、な、なんと上位に位置づけられているではないか! しかも堂々の銅メダル。 日本温泉の歴史を語る上では、道後温泉は欠かすことの出来ない天然温泉であることは間違いなく、温泉マニアならずとも、古きを愛する日本人に誇れる由縁なのだ。
明治期温泉番付所蔵 本物写真

江戸時代 江戸時代の温泉番付表には北海道が存在しない。 その中で道後温泉は西の小結として 予州道後湯 と紹介されていて、ちなみに適用症は「腫物ニ吉」とのことだ。 そう、西日本のNO.3だったのだよ〜。 ちなみに西日本NO.1大関は攝州有馬湯、西日本NO.2関脇は但馬城ノ崎湯、東日本のNO.1大関は上州草津湯ってとこだ。
 明治時代 さて明治時代、現在の北海道を含めた都道府県の状態ではいかがだろう。 な〜んとここでも道後温泉は健闘していて西の小結として 伊予道後ノ温泉 と紹介。 そう、引き続き堂々たる西日本のNO.3なのだ。 ちなみに東西BEST3は江戸時代と変わらず。 北海道勢に負けず健闘していて、その良質も変わらずだったようだ。
 
全国から見る愛媛の温泉


 それでは現在の愛媛県に点在する温泉施設について見てみよう。 初めにはっきり申し上げるが、下に述べているように秘境温泉・温泉宿・露天風呂・療養温泉、どのBEST100にもエントリーすることが無いのが現実だ。 「なに〜! じゃ〜愛媛は温泉街じゃ〜ないじゃん!」ってガックリしてしまう。 ところがだ、例えば観光経済新聞社が全国2000余の 観光温泉地 を対象に「旅のプロ」がイチ押しの温泉地を投票した結果、にっぽんの温泉100選のBEST10に、毎年必ずエントリーする常連温泉なのが道後温泉なのだ。 その他、必ず 観光温泉地 といえば上位に入賞する道後温泉。 そう、道後温泉ひいては愛媛温泉の醍醐味は【観光温泉】なのである。 温泉施設単体では決して自慢できないながらも、食物・街・観光・古都・風情・風景・人々、それらを含めた観光温泉保養地として全国に自慢できる、それが愛媛天然温泉施設の特徴なのである。 旅としての温泉、なんとなく愛媛県民の温泉の楽しみ方のヒントが見えた気がするナ。
観光経済新聞社ホームページ

秘境温泉? 日本の現代版秘境温泉BEST100。 残念ながら愛媛県からのエントリーは無しだ。 四国で唯一エントリーされているのは徳島県の祖谷温泉が西日本の41位として、かろうじて登録されているのみ。 上位陣は北海道と鹿児島県で占められていて・・・わかる気がする、文句ありません。
 温泉宿? 日本の現代版温泉宿BEST100。 これまた残念ながら愛媛県からのエントリーは無し。 四国で唯一エントリーされているのは、徳島県ホテル祖谷温泉が48位で登録。 温泉施設と違って、温泉宿としては九州勢と信州勢が上位を占める。 ちなみに第一位は湯布院温泉の亀の井別荘、第2位は黒川温泉の新明館。 これも納得です。
露天風呂? 日本の現代版露天風呂BEST100。 残念ながら愛媛県からのエントリーは無し・・・悲しい。 四国で唯一エントリーされているのは上位と同じく徳島県の祖谷温泉が西日本の12位として登録、素晴らしい! 機会があれば、インターネットで調べてみてくださいネ。
 療養温泉? 日本の現代版療養温泉BEST100。 だめおしですが、これまた残念ながら愛媛県、いやいや四国のエントリーは無しです。 療養温泉ってのは定義があるんですけど、ようするに成分が優れているってことなんですが、大分県・鹿児島県を中心に、やはり地区で集中してエントリーしております。
 温泉地!! 温泉施設ではなく観光目的としての温泉地として、道後温泉が大体BEST5〜BEST10に毎年エントリーされる(2004年度は道後温泉の塩素問題で16位に転落中)。 草津・登別・湯布院・黒川、このあたりが定番のBEST3軍だ。 松山城を中心とした「坂の上の雲」の街作り、内子・大洲の古都、道後温泉郷・鈍川温泉郷・湯ノ浦温泉郷といった温泉郷構想、温泉地として今後も是非上位を目指したいね。